「下」「元」「基」の違いは?意味や使い分けをわかりやすく解説!

似ている言葉の違い
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「下」とは

「下」とは、相対的に位置が低いこと、または影響や支配が及ぶ範囲であることを意味する言葉です。

この場合の「位置が低い」とは、物理的に位置関係に差があることの他にも、地位や立場などの序列の優劣も内包して表しています。

一般的に、優れていたり強い力を有している物事を「上」に置き、そうでないものを「下」に置くので、影響や支配は上から下に浸透していくと解釈されます。なので、浸透が及ぶ範囲を「下」と表現します。

例文
  • この国の治世は暴君の下にある。
  • 正義の名の下に勇者が立ち上がった。
  • 彼の下に勇敢な戦士が集う。
  • 最後の一撃の下に王を倒し、数々の悪行を白日の下に晒した。
類義語
  • ボトム
  • 劣性
  • 範囲内

「元」とは

「元」とは、根源や根本のことで、物事の起源・以前・付近を意味する言葉です。主に事の起こりや初期状態を指して言います。

「元日本代表・元総理大臣」などのように「元〇〇」と表現した場合は、その役割や地位をかつて担っていたと言う意味です。

「手元・腰元・足元」などのような表現では、その付近の空間を指します。

例文
  • 元を辿ればあなたが悪い。
  • この地域は元々畑だった。
  • 元首相がお見えになった。
  • 出火元を突き止めるのが最優先だ。
  • 徹夜してテスト中に倒れてしまっては元も子もない。
類義語
  • 最初
  • 原因
  • 発端

「基」とは

「基」とは、物事の根拠や土台を意味する言葉です。理論を支えている前提や証拠、何かを構築する上でその礎となるものを指して言います。

「基」となるモノは、物事を安定して成り立たせる役割を持ちます。

例文
  • このアニメは漫画が基になっている。
  • 資料を基にパワーポイントを作成する。
  • この結果は数々の実験に基づいている。
  • 彼は物理学の基を築いた。
類義語
  • ベース
  • 根拠
  • 土台

「下」「元」「基」の違い・使い分け

  • 「下」:相対的に位置が低いこと。影響や支配が及ぶ範囲内であること。
  • 「元」:物事の起源・以前・付近
  • 「基」:物事の根拠・土台

「下」には物事の起源や根拠という意味はなく、位置が低いことと影響や支配を受ける範囲であることを表します。ただし「付近」という意味を持つ「元」とは、「足元・足下」のように、意味が混同する場合があります。

物事の根幹、根源といった意味での「元」と「基」は特に区別が曖昧で、「実話をもとにした映画」といった文章ではどちらも使用される場合があります。

「元にした」とする場合は「原型にした・オリジナルにした」と言う意味合いが大きくなり、「基にした」とする場合は「参考にした・題材にした」と言う意味合いが大きくなります。「もとづいた」と書く場合は必ず「基づいた」とし、「基にした」と同じ意味を持ちます。

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