「超える」「越える」の違いは?意味や使い分け方をわかりやすく解説。

似ている言葉の違い
スポンサーリンク

「超える」とは

「超える」とは、一般的に「ある一定の基準・数量・範囲・限度を上回る」という意味です。記録を塗り替えたり、定員オーバーしたりする場合に、「超える」と表現します。

また「超」という漢字は「物事の程度が極端な様子」を表しています。「超人」「超高層ビル」「超音波」などがその例です。

例文
  • 今日は気温が30度を超える猛暑日となった。
  • 彼の給料は毎月100万円を超えている。
  • 昨日の雨は、ダムの許容量を大幅に超えた降水量を記録した。
  • 想像を超えた現実が目の前にあった。
類義語
  • 凌駕する
  • 抜く
  • 突破する
  • 破る

「越える」とは

「越える」とは、一般的に「時間的、空間的な節目や境界を通過する」という意味です。

例文
  • とある孤島では種の垣根を越えた友情が成立していた。
  • 私は毎年実家で年を越しています。
  • 向こうに見える峠を越えたらそこがゴールです。
  • この事例は私の権限を越えているので、対処はあなたに任せます。
類義語
  • 跨ぐ
  • 渡る
  • 移る
  • 食み出る

「超える」「越える」の違い・使い分け

  • 「超える」:一定の基準・数量・範囲・限界などを上回る。
  • 「越える」:時間的空間的な節目や境界を通過する。

一つ目の大きな違いは、「こえる対象」です。「超える」は基準や数量をこえる場合に使用される一方で、「越える」は場所や時間などをこえる場合に使用されます。対象が限界なのか境界なのかでどちらを使うべきかが判別できます。

二つ目の大きな違いは、それぞれの「ニュアンス」です。「超える」は「上回る」、「越える」には「通過する」という意味合いがあります。つまりこえる前と後とを比較した際に、評価が上昇していれば「超える」が適していて、評価が変わっていなければ「越える」が適しています。

ちなみに他の動詞と組み合わさる場合は「越える」の方が圧倒的に使用頻度が高いです。
ex「飛び越える」「追い越す」「乗り越える」「踏み越える」「勝ち越す」

「超える」は数値が明確な定量的な表現でよく使われる一方で、「想像を超える」「昨日の自分を超える」などのように、抽象度が極端に高いものに対しても使われます。逆に「越える」も「権限を越える」のように、一見「範囲」をこえているかのような状況でも使用されています。

タイトルとURLをコピーしました