「目」とは
「目」とは、眼球とその周囲の部分のことです。眼球に加えて瞼・涙袋・目頭・目尻なども含みます。
目は生物が備える基本的な器官の一つであり、光を感知することで外界の情報を獲得します。その一方で、「目は口ほどに物を言う」という諺があるように、目線や目力、まばたきなどで、相手に情報を与える役割も持ちます。
その他の意味として、台風の目や木目のように丸い形状のもの・分かれ目や節目のように重要な境なども表します。
目を使った慣用句には「目を疑う」「目が肥える」「目が曇る」などがあります。
例文
- 目を覚ますともうお昼だった。
- 彼は目敏い。
- 目配せをしてタイミングを合わせた。
- 目分量で決める。
目を含む熟語
- 目玉
- 目力
- 目次
- 科目
「眼」とは
「眼」とは、訓読みで「め・まなこ」と読み、どちらの場合も眼球を指します。眼球は生物が光を受容するための感覚器を表します。
「眼」は医学や生物学などで用語として扱われることが多く、高い専門性を有する場合があります。
例文
- うさぎの眼は赤い。
- 熱い眼差しを浴びている。
- 眼の奥が痛い。
- 新しい眼鏡を買う。
眼を含む熟語
- 眼球
- 眼光
- 慧眼
- 眼科
「瞳」とは
「瞳」とは、虹彩と瞳孔のことです。結膜に囲われた色のついた部分を指します。
日本人の大多数は瞳が黒いため、黒目とも呼ばれます。瞳の色は虹彩の中のメラニン細胞が生成するメラニン色素の割合によって決まり、ブラウン(濃褐色)・ヘーゼル(淡褐色)・アンバー(琥珀色)・グリーン(緑色)・グレー(灰色)・ブルー(青色)・レッド(赤色)・バイオレット(青紫色)・虹彩異色症(オッドアイ)などに分類される。
白目に浮く瞳は視線を相手に伝える効果があり、人間はこれをコミュケーション手段に用います。反対に、動物は敵に視線を悟られないように露出部はほとんど瞳で、白目は隠れています。
例文
- つぶらな瞳。
- 瞳を見つめる。
- 青い瞳の少女だった。
- コンタクトを瞳にのせる。
瞳を含む熟語
- 瞳孔
- 瞳子
- 縮瞳
- 散瞳
「目」「眼」「瞳」の違い・使い分け
「目」は「眼」と「瞳」を含意し、「眼」は「瞳」を含意します。それぞれの関係を数学的に表すと「目≧眼≧瞳」となります。
「目」が表す範囲が最も広く、「眼」と「瞳」はそれぞれを強調したい場合に使用されます。